中3 神さまの話

中3の「宗教」の時間に「神さまの話」というのがあります。 私が中学校の時のイエズス会学校での「倫理」には「偉大なる人間」とかいう名の教科書がありました。これの冒頭は「神の存在の証明」という単元からはじまりました。トマス哲学風の「神の存在の証明」をとくとくと聞かされたことがあります。男子校にはこういう理屈っぽく迫ることは有効かもしれませんが、現代の女子校ではそういうのは通じないと思います。 snowflake

どんなことからはじめるかというとポール・ギャリコというアメリカの女性作家が書いた「雪のひとひら」という小説の抜粋を読みます。ポール・ギャリコという人の有名な作品は映画になった「ポセイドンアドベンチャー」でしょうか。「ひとひらの雪」というと渡辺淳一の不倫小説になってしまいます。

この小説は、女性の一生を「雪のひとひら」になぞらえて語っていきます。神さまが出てくるのは終わりの部分だけですが、いつも暖かい何ものかに見守られているということを述べています。自分の一生がいつも誰かのために存在してきたことに気づき、自分を見守りつづけた存在を知るのです。 そして最後に天から神さまが「雪のひとひら、よくやった。さあ、おかえり」と呼びかけるのです。

これを読んだあとに、「神さまの話」という「問いかけ票」に自分の考えを記入してもらいます。それには次のような質問が出ています。

1.神さまのイメージ?(イラストも可)

2.もし神さまがおられなかったら?

3.神さまを信じる人と信じない人はどう違う?

4.神さまがいるはずなのにどうして?

そして、生徒が書いてきたものを次の授業までに「すし詰めプリント」にします。生徒の出してきたものから、神さまについてよく書かれたことやユニークなものを1枚のプリントにできるだけたくさん詰め込みます。イラストもとてもいいです。

このなかに「神さまがおられるはずなのに」という質問があります。ここもとても大事な質問です。 もちろん生徒の中には「神さまなんていない」と思っている生徒もけっこういます。そういう生徒にも考えや疑問を述べさせるチャンスです。「神さまの存在を押しつけているつもりはない」ということを示している質問のつもりです。

もっとも授業でこれらの疑問に答えるつもりはありませんが、そういう疑問があることを意識する必要があります。

それを読んだあとに、「私はそこにいます」というアメリカのJ.D.Freeman という人の書いた詩を読みます。この詩は「永遠の彼方から」というタイトルで日本教文社から発行されている本に収録されていますが、今は絶版です。

この詩は、生徒たちが最初読むとえらぶっている人が上から目線でものをいっている傲慢さを感じるらしいのですが、「私」が神さまなんだ、この詩は神さまの視点から作られた詩なんだということを納得するとそれが感動に変わるのですね。

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