中3「感動のメディアカタログ」

中学3年の「総合」の授業の「心の働き」という授業は、「感情」というテーマをおって授業をします。 たとえば「楽しみと喜び」「怒り」「感動」さらに「自分がイヤになるとき」「生きがい」というふうに展開します。

まず「感動」というテーマの授業について説明しましょう。 この授業では「感動のメディアカタログ」というものを生徒に作ってもらいます。B5判の用紙に書式を印刷しておいたものをくばり、次のように説明します。

最近感動したものを一つ紹介してください。読んだ本、見た映画やビデオ、音楽CD、コンサート、体験したことでもいいし、メディアはといわないから、とにかく感動したものを一つ選んで、それをこの書式に従って紹介して。

内容紹介の所は文章で書いてもいいし、イラストを入れてもあるいはコピーしたものを貼り込んでもいい。 このまま4分の1に縮小するから、あまり小さく書くと読めなくなるし、薄い鉛筆でかくと鮮明に印刷されないし、写真もコントラストのはっきりしたものでないとうまく印刷されないから注意してくね。

生徒が提出してくれたものをまとめて4分の1に縮小、B4判1枚に8点を両面印刷して、生徒に配ります。 kandomedia2 配ると生徒達はむさぼるようにそれを読み出します。そして「これ、い〜い」「私も見た、見た」とか「これ、読んだけどそんなにおもしろくなかった」とかめいめいに言い出します。

あるいは、「A子、これ読んだ?」「どれどれ?」「〜番のやつ。」(そういうときのために書かれたものにはそれぞれ番号がふってあります。)こういう会話が教室中に飛び交い、さながら興奮のるつぼになります。 もうそれだけで1時間分の授業になります。

ある学年では、リストの中に数多く紹介されているビデオをみなで見たこともあります。

これをすると、中学3年生の感動するもののリストができあがるのですね。おそらくこれはこの世代の感性が発信できるもっとも良質の Good News なのだろうと思います。

なかには、この世代だけに読まれるような小説が多く出てきます。20年前ならそれは「アルジャーノンに花束を」という小説でした。おとなの世界にはけっして浮上しないでこの世代に受けつがれて読まれてきて、ミリオンセラーになった本です。これが読まれ続けた背景には尾崎豊という歌手の存在があるそうです。

20年前には三浦綾子の「氷点」や「塩狩峠」も毎年上位に来る定番ものでした。それがいつの間にか消えてしまい、また最近になって少し出てきていますが………。

つい4,5年前には「西の魔女が死んだ」「夏の庭」「バッテリー」「ハッピーバースデイ」それから外国ものでは、アレックス・シアラーの「青空のむこう」などの本が上がります。いわゆるヤング・アダルトものです。

わたしは、このリストにあるものを図書館や生徒から借りて出来るだけ読むようにしています。図書室にないものは注文して取り寄せてもらいます。 「西の魔女」のなかの一節をプリントにして、生徒と読みあったこともありました。

中高の学校図書室でこれらの本を探してみてください。もし見つからなかったら本の選定基準が生徒の関心からずれていると言ってもいいかもしれません。

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